戦いの終わりは、次の戦いの始まりの合図 思えば、この戦いの始まりの合図は あの事件の終わりだったのかもしれない・・・ トントン・・・ 分厚い鋼鉄の扉を軽く二回ノックする 「入れ」 すぐに返事を返す 「失礼しますッ」 ハラからドスのきいた声を発し、 二本足のワニが重い扉を開けた キャプテン・クルール 軍団・クレムリンズの誇り高き将軍にして、 かの頭領『キングクルール』の実の兄 その勇姿を黒き軍服に包み込み、 海賊の被るようなハットを深々と被っている彼が今、 真剣な表情をして、私の憩いの場、研究室に土足で踏み込んできた 「お久しぶりでございます、Dr.バロン」 私の目の前で足を綺麗に揃え、そいつは敬礼した 「どうしたかな、お前がわざわざここまでくるとは・・・」 私はイスに座りながらその男に言った 彼が将軍といえど、私は敬意を表す必要はない 「この7週間行方のつかめなかった、クレムリンズ元総統指揮官  キングクルールを発見致しました」 「ホウ・・・それで・・・?」 「は・・・それが発見当時意識がなく・・・  調べによると、臓器の不自然な破裂により・・・」 「死んでいたのか」 「・・・・・・・ハイ」 これはつまり、私の息子が死んだということだ そして、こいつにとっては自分の弟が死んだことになる 「キングクルールがいなくなった現在・・・  我々クレムリンズは次なる総統指揮官を必要としています」 「・・・・・・・・・・・・」  「貴方は、キャプテンクルールの父として、クレムリンズを  指揮する権利を持っております」 「・・・クレムリンズ・・・  あの時も言ったが私はクズ共(クレムリンズ)の面倒など見る気はない」 「さようでしたら・・・クレムリンズの次なる総統指揮官は  この私めにお譲り頂けるのですね?」 「どうかな・・・」 「・・・?」 私は手元のコンピューターに目を移した 奴は後ろで呆然と立っている 私は背を向けたまま続けた 「クレムリンズの頭領、すなわち我々のキングになるのであれば  キングクルールの名に相応しい者でなければ私は納得がいかない」 「・・・と、申しますと・・・」 「・・・・・・・・・フフ」 ひらめき まさにそうとしかいいようがない 面白いゲームを思いついた 「スマッシュブラザーズ」 「!」 キーボードにその名をタイプする 私のコンピューターの画面に"そいつら"の顔が瞬時に表示された 「聞いたことはあるだろう  あらゆる世界の英雄の集まり、我々のような存在からすれば  非常に厄介な連中だ」 「あ、あのドンキーコングが所属するチームのことですね・・・」 「そうだ、キングになりたければ、こいつらの始末をしたらどうだ?  そうすれば、この世界の全てを手にすることができる」 「こ・・・この世界の全て・・・」 「スマッシュブラザーズをクレムリンズの総統が潰せば、  我々の、いや・・・キングの名は世界中に知れる  それはつまり、クレムリンズに収まらず、世界の王になれるということだ」 私の言葉を受け、奴は数秒間黙り込んだ 「・・・了解です、Dr.バロン  スマッシュブラザーズを潰せば・・・その時はこの私めがキングに・・・」 「・・・だが、それには私の助手より早く、スマッシュブラザーズを  始末しなければならん」 「・・・?・・・・・助手・・・・?」 私はコンピューターのマイクを片手に持つ 奴は見事にキョトンとした顔で私の背中を見つめてる 「今私には一匹のカワイイ助手がいてね・・・  そいつにも参加してもらおうと思っている」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・」 「私の助手がお前より早くスマッシュブラザーズを始末したら  お前は将軍止まりだ キングクルールの名は私の助手が手にする」 「ど・・・どういうことですッ」 「簡単なことだ、スマッシュブラザーズを先に潰した方がキング  キングの名を名乗るならそれ相応の実績を残せばいい」 「・・・我々は軍ですよ・・・?  いくら貴方の助手とて、一人の力でスマッシュブラザーズをどうにかできるとは・・・」 「スマッシュブラザーズを先に潰した方がキング  他にルールは一切無し 次の報告を期待しているぞ  キャプテン・クルール」 「・・・・・・・・・・・・・・・・  ・・・フ・・・了解です、Dr.バロン  スマッシュブラザーズを潰せばキング!!  しばしお待ちください、すぐにでも奴らを潰してみせます!!  そしてクレムリンズの軍事力の偉大さを証明してみせましょうッ」 ワニの将軍は敬礼し、勇み足で部屋から出て行った 私はすぐまたマイクを握る 「・・・聞いていたな・・・?今話したとおりだ  キングとなれば、お前は皆から認められる  どんな手を使っても構わない 潰せ、消すんだ  スマッシュブラザーズを・・・良いなエメル」 『・・・了解ッス、バロン様』 〜8日後〜 宇宙に存在する惑星群 そのひとまとまりの単位は"世界" 宇宙で最も多々なる惑星が存在する最大規模の世界 ニンテンドー 宇宙に散らばる惑星の丁度中心に位置する1つの星 そこに彼らは今日も集まっていた ホワイトピース 見渡す限りの大平原 そのど真ん中に位置する銀色のドームが彼らの集合場所である 彼らはここで戦い、己を磨き、相手を磨く そんな毎日を繰り返すのが、彼らの日常の一部であった 〜ホワイトピース・エントランス〜 銀一色の広い部屋の脇に、古びた扉がひとつ 紅、蒼、黄の3色でその扉の表面は描かれている 通称『最後の扉』 彼らの玄関の扉は、この扉なのだ グググググ・・・ 突然、扉がひとりでに変形し、色も茶色へと変色しだす 表札が現れ、その表札には「マリオ&ルイージ」の文字が浮かび上がった ガチャ マリオ「〜♪」 扉の中から、陽気な口笛を吹く変わった男が現れる 扉の向こう側には何もなかったはずだが・・・ この扉は一言で言ってしまえば、別空間とつながる扉であるからだ ルイージ「〜♪〜〜〜♪」 また中から男が現れる その男も口笛を吹いていた トル「やあ、マリオ、ルイージ    今日も早いね いつものように」 二人の先に、ソファに座った小さな子供が話しかけてきた 名はトル このホワイトピースに住んでいる マリオ「ああ、俺たちはいつも暇だからな     変なカメが悪さしない限りは」 ルイージ「そうそ、だからこうやってここに来て      バトルしておかなきゃ体がなまっちゃうし」 キングテレサ「よお!るいーじ!!」 ルイージの目前に突如キングテレサが姿をあらわした! ルイージ「や、キンテレ」 おどろく様子も無く、 そのままルイージはキングテレサのからだをすり抜けて行った キングテレサ「・・・あ・・・あいつ・・・        このごろはおれがおどろかしても、びびらなくなったな・・・」 ルイージ「だって毎回こうだもん、さすがに慣れちゃったよ      それに王冠の無いオバケなんて迫力もないしね」 キングテレサ「い・・い・・・いったな・・・あいつ・・・        くそおおおおお!いつかみてやがれよぉおお!!」 さぞ悔しそうに叫びながら、キングテレサは天井へと消えていく マリオ「ルイージにとってキングテレサはもう恐怖の対象じゃ     なくなったみたいだな」 マリオ、ルイージはトルのすわるソファに腰をおろした トル「・・・最後の人は扉しめテヨ」 ルイージ「あっ、そうだった」 ルイージがあわててソファから立ち上がり、扉に駆け寄る 扉の向こう側はマリオブラザーズの家の玄関とつながったままである ルイージはあわてて扉を閉めた グググググ・・・ 扉は再び変形し、元の『最後の扉』に戻った マリオ「他には誰かいる?」 トル「んと・・・リンク、フォックス、ネス、ヨッシー・・・あとプリンとピカチュウ    プリンとピカチュウは今バトルしてる真っ最中ダヨ」 マリオ「そうか・・・じゃあ後でバトルに加えてもらうかな・・・と     キュー、カルピスたのむ」 マリオが壁際のコンピューターに話しかけた キュー『かしこまりました』 するとソファの目の前に、銀色の細長いテーブルが現れ、 その上にグラス、空中からカルピスが注がれる 『キュー』 この巨大なドーム状のホワイトピースを 管理しているメインコンピューターのことだ 一つの部屋に1つ以上モニターが壁に設置されており、 主にスマッシュブラザーズのバトルのサポートが役目である 正式名称『cube 128 x2』 から皆愛称をこめて『キュー』と呼ぶ キュー「他の方は何か?」 トル「じゃあコーヒーを頼ムヨ」 同じようにテーブルの上にマグカップが現れ、 コーヒーがその上から注がれる マリオ「・・・全く、毎回思うけど凄いハイテク技術だな」 カルピスを一口飲む前にマリオはそうつぶやいた トル「マリオたちの住むところはそんなにすごくないのカイ?」 マリオ「俺の住むところか・・・そんな低い文明じゃないけど・・・     ここまで凄くはないな ファルコンやフォックスのとこと比べたら     キノコ王国は田舎みたいなもんだ ハイラルよりは上みたいだけどな」 グググッ マリオ「お・・・」 扉が再び変形しだした 徐々に古ぼけた木製の扉に姿を変えていく マリオ「コリンだな」 ガチャ コリン「おはようございます!マリオさん、トル!」 中から元気な少年がさっそうと現れる マリオ「おはよう・・・って今昼だけどな」 トル「おはよう、そっちじゃ今は朝なんだね」 ルイージ「コリン、何でボクには挨拶が・・・      同じ緑じゃないか・・・」 コリン「あっ・・・ごめんルイージ!おはよう!」 ルイージ「な、なんで僕は兄さんと違ってタメ口・・・?」 マリオ「同じ緑なんだろ、親近感わくとか」 コリンは見た目、あの邪悪なガノンドロフを封印した 時の勇者として知られる リンク にそっくりだ しかし彼コリンはそのリンクに、子供がよく抱く 一種のヒーロー的な魅力を感じ、自らファンとして リンクそっくりの格好をしている コリン「キュー、牛丼とロンロン牛乳3本!」 キュー「いつものですね、かしこまりました」 テーブルの上に現れた牛丼と牛乳をさっそく食べ始めるコリン マリオ「コリンがキノコ病院から退院して・・・もう1週間か     はやいな・・・」 ルイージ「腕も元通りになって本当よかったね」 トル「食べ終わったらまたリンクに剣を習うんでしょ?」 コリン「もちろん!・・モグモグ」 〜ホワイトピース・3階・リンクの部屋〜 ガチャ・・・ 部屋にリンクが現れる ホワイトピースには、全メンバー分が寝泊りできるだけの部屋があり、 そのうちの一室がここである 最も、メンバーの中でホワイトピースに毎夜寝泊りをするのはポポ、ナナ ウォッチ、プリンとリンクの5人しかいない 他の者は皆『最後の扉』から自分の住むところへ帰る ポポ、ナナは単に雪山よりここの方が寝泊りには適していて、 ウォッチも他に帰る場所はない プリンも野生よりここの方が 気に入っているという理由でここで寝泊りをしている だが、リンクがこのホワイトピースで寝泊りをする理由は一つ 鍛錬 彼はこのホワイトピースの訓練プログラムを毎日ただひたすらこなす 朝早く起きてから、皆が寝静まる頃でもリンクは一人、 鍛錬に時間を費やすのだ 彼がそうまでして身と時間を削っているにはワケがあった 彼はまだ、奴の存在を恐れているからだ 一通りの訓練メニューをこなしたリンクは一休みしようと、 背中に背負ったマスターソードを机の上に置く そのまま白いベッドに腰を下ろし、大きくため息をついた リンク「・・・・・・・ん・・・?」 ふと、ベッド脇の壁に、小さな紙が貼り付けてあるのをリンクは発見した 無意識にその小さな貼り紙に顔を近づける 紙には数行の文章が記されていた 『 ゼルダ は 頂いた   返して欲しければ、今宵 一人で 神殿 に来るが良い   仲間 に このことを 告げれば ゼルダ の 命 は無い 』

リンク「!!・・・・」

リンクの目つきが途端に鋭くなった 全身の鳥肌が波うつように立っていく その文章はハイリア語で書いてあった もう一度その文章を読み直す リンク「・・・・・・・・・・・」 ・・・・・・・・ ゼルダは頂いた・・・ これは・・・ リンクは貼り紙を剥がそうと紙に手を触れる ボオッ リンク「!」 だがリンクが紙に触れた途端! 紙は黒い炎に包まれ、一瞬にして灰へと姿を変えた! ・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・ 間違いない・・・これは・・・! しかし・・・、何故僕の部屋に・・・ あの男がこのホワイトピースに立ち入ることはできないはず なら、メンバーのいたずら・・・? そんなわけがない・・・ 文章はハイリア語 判るのはゼルダと、コリン コリンがこんないたずらをするはずもない だとするとキングテレサ・・・ 時々いたずらはするが、あのオバケもハイリア語はわからない ならば・・・ どういう手段を使ったかはわらないが・・・ あの男の仕業に違いない・・・ ついに来たな・・・待っていた・・・・

ガノンドロフ!!

リンクはすぐさまマスターソードを手に取り、 急いで部屋を出て行った さきほど、訓練メニューを受けるために部屋を出て行ったときには あんな貼り紙は無かった 訓練に掛かった時間は2時間 この2時間の間に、貼り紙は貼られたことになる リンク「キュー、この2時間の間に外部からの侵入者は・・・?」 通路に設置されているコンピューターにリンクが話しかけた キュー「外部より、バトルの観戦目当てに 23名     許可承諾を経てホワイトピース、観戦フロアへ誘導しています」 リンク「・・・その23人分のデータを」 瞬時に、画面に人物名、顔写真がズラっと並ぶ キノック  種族 キノピオ  出身  キノコタウン ディディー 種族 コング   出身  コンゴジャングル ルドルン  種族 ワドルディ 出身  プププランド ワリオ   種族 ヒト    出身  ダイヤモンドシティ             ・             ・             ・ これといって怪しい人物は見当たらない・・・ ガノンドロフ本人はもちろん、その手下と思える者もいないな そもそも、観戦客はメンバーが使用する通路、部屋への立ち入りはできない ・・・・・・・・・・・ なら、今すべきことは、ゼルダの安否を確かめること 銀色の通路をリンクは進んでいく 〜ホワイトピース・エントランス〜 通路側の扉からリンクが部屋にやってきた マリオ「よっリンク!」 コリン「リンクさん!おはようございます!」 ルイージ「おはようリンク〜」 すかさず、マリオたちが声をかけてきた リンク「おはよう、マリオ、コリン、ルイージ」 笑顔で挨拶を返し、そのまま『最後の扉』に近づく トル「どっか行くのカイ?」 リンク「はい、少し用事が」 あくまでリンクは笑顔で話す 悟られるわけにはいかない とにかく、ゼルダの安否を・・・ リンクが『最後の扉』の前に立つ グググググ・・・ この扉は、通る者がこれまでに通ったことのある扉をイメージすれば、 実際にその扉につながり、逆に通ったことのない扉をイメージしてもどこにもつながらない 逆に、普通の扉から『最後の扉』につなげるためには、 専用のカギを鍵穴に通すことでそれを可能にする つまり、鍵穴のある扉からしか、『最後の扉』にはつなげられないのだ 扉はたちまち、白く、美しい扉へと姿を変える リンクが扉を開けた ガチャ 〜ハイラル・ハイラル城・ゼルダ王妃の部屋〜 一度だけ、リンクはゼルダの部屋に招待されたことがあった それはつい数日前 ゼルダがリンクに話しておきたいことがあると ゼルダ本人に直接つれてこられたのだ だが今、目の前にゼルダの姿はなかった 本来ならこの部屋にゼルダは居るハズ リンクはすぐさま部屋から出て、ホワイトピースへ戻る マリオ「・・・・・・・・・・・・・」 ルイージ「今の部屋・・・何処・・・?      凄い立派な部屋だったけど・・・」 マリオとルイージが目をまん丸とさせて扉の向こうをのぞいていた リンクが扉を閉めると、扉はスッと元に戻る リンク「ええ、少し用事があっただけです」 トル「また、少し・・・か    どうやらワケありだね・・・」 トルが聞こえないようにそっとつぶやく コリン「リンクさん、さっそくいつもの稽古、お願いします!」 リンク「・・・いや、悪いけど今日はダメだ」 コリン「え・・・・っ・・・?」 リンク「いつも僕ばかりと稽古するのもいいけど、     時々は他のメンバーと戦うこともコリンのためになると思うんだ」 コリン「・・・な、なるほど・・・」 リンク「また明日おいで、明日はたくさん稽古しよう!」 リンクはそう言って通路側の扉から出て行った マリオ「よっし!じゃあコリン     俺とたたかってみないか!?」 コリン「え、マリオさんと?!」 マリオ「コリンがどれほど腕をあげたか、俺が見てやるよ     さっそくバトルしようぜ」 コリン「はっ、はい!」 〜ホワイトピース・通路〜 リンク「・・・・・・・・・・・・・」 ゼルダはいなかった・・・ 今日のコリンの様子はいつもと普通 ゼルダが昨日から居なくなっていれば、ハイラルは大騒ぎになり、 コリンもそのことを知るはず・・・だがそんな様子はみられない 遅くともゼルダは今日のうちにさらわれたことに・・・ とにかく助け出さなければ・・・ どうする・・・ メンバーの皆には言わない方がいいか・・・? ・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・ そうだ・・・ メンバーには言うべきではない これは僕とガノンドロフの戦いなんだ・・・ 皆を巻き込むわけにはいかない! とにかく・・・今晩・・・・・ 神殿へ・・・・・・!! そして・・・ それから5日後・・・ 〜ホワイトピース・エントランス〜 ・・・・・・・・・・・・・・・・ 今、この場は沈黙に包まれていた スマッシュブラザーズが今このエントランスに集まっている 『最後の扉』から、サムスがやってきた サムス「皆久しぶりね」 サムスが扉から笑顔で現れる だが、一瞬にサムスの笑顔は消えた フォックス「よう、久しぶりだな」 マルス「・・・・・・・・・・・・」 ピーチ「お久しぶり、サムス」 静かにピーチが言った 他のメンバーは皆黙り込んでいる サムスは察した 何故、自分が呼ばれたか おそらく、また何か・・・ あの事件解決以来、全メンバーが一同にホワイトピースに集まったことはなかった 皆自分の住む世界での用事や都合があるため、どうしても毎日来れるわけではないのだ 特にサムスがそうであった サムスが宇宙のどこかとつながった扉を閉める サムス「・・・一体どうしたのかしら?」 マリオ「・・・・・・まだドンキーが来ないな・・・」 ファルコン「オイ・・・もうこれだけ集まったんだから       何の用件か、話してくれよ」 腕を組み、壁に寄りかかっているファルコンがそう口にした 今、ここに集ったスマッシュブラザーズのメンバーは、 リンク、ゼルダ、ドンキー、ミュウツーを除いた19人 メンバー達は皆円になり、マリオに視線を向ける マリオ「そうだな・・・・わかった、話そう     知ってる人もいると思うけど・・・     実は・・・リンクとゼルダが行方不明なんだ・・・」 ロイ「えっ・・・」 サムス「・・・・・・・・」 メンバー達数名が驚いたような表情をする マリオ「詳しく言えば、ゼルダは9日間、リンクはここ5日間・・・     ホワイトピースに一切出入りをしていない キューのデータからもそう出ている     そして、実際ゼルダは5日前、ゼルダの住む『ハイラル』から姿を消し、     リンクもその日を境に姿を消した ・・・・そうだよな、コリン?」 コリン「はい・・・ゼルダ姫もリンクさんも、僕が一生懸命探したんですが・・・     何処にも見つからなかったんです・・・」 ファルコ「・・・それで、何で俺達がわざわざ呼び出されなければならないんだ      ・・・・・・まさか、この人数でその2人を捜索しようって言うんじゃないよな?」 ネス「あの事件のことだね・・・」 ネスがボソっと呟いた ピカチュウ「あの事件・・・」 ファルコン「・・・・・・・・・・」 マリオ「そう・・・ネスの言うとおり・・・     俺達はあの事件で、支配者達をたおして、事件を解決した     ・・・だけど・・・・・・その後、リンクは言っていた」 サムス「『まだガノンドロフは生きているかもしれない』・・・」 ファルコ「・・・・・・・・・・」 マリオ「リンクが消えて、ゼルダ姫も消えた     もしかすると・・・そのガノンドロフが絡んでいるかもしれない・・・     そういうことで皆に来てもらったんだ」 ファルコン「・・・なるほど       支配者の生き残りが、仕返し企んでる・・・ってことか」 フォックス「もしそれが本当なら、狙いはゼルダ、リンクの二人には納まらないな       復讐を遂げるなら・・・同じメンバーである俺達も狙われる       だから、今再び皆をここに集めたんだな」 マルス「そうかな・・・?」 フォックス「・・・?」 マルスがふと言葉をもらす 皆の目線がマルスに向いた マルス「あの事件の記憶は支配者達から消えたはず     支配者達が僕らに復讐しようとは思わないのでは・・・?」 フォックス「だがスマッシュブラザーズは今じゃ世界に名が知れてる       世界征服を企む支配者達にとっては、どっちみち俺達は狙われておかしくない」 サムス「逆に言えば、ガノンドロフだけの仕業じゃないとも言えるわね」 ファルコ「オイオイ・・・マジかよ」 ファルコン「ところで、その2人が何処に行ったか・・・       何か手がかりみたいなモンは無いのか?」 マリオ「今の所、手がかりって言えるほどのものは無いけど」 ファルコ「ッハ 手がかりも何も、      最初から手袋さん達に聞けばいいことじゃないか」 ファルコはくちばしをコンピューターの方に向ける あのコンピューターを通して、右手と左手とコンタクトはとれるが・・・ マリオ「ダメだったよ 『リンク、ゼルダの居場所は知っているが、教えることはできない』     そういって、何も教えてくれないんだ」 ファルコ「!? どういうことだよッ!」 トル「どうせ『掟』って奴だよマタ」 ファルコ「またそれか」 ファルコがあきれ口調で言った サムス「でも居場所を知っている・・・ってことは     少なくとも命を落としたワケではなさそうね」 ピーチ「だけど、行方不明になって5日でしょう・・・?     あの二人が無事だとも思えないけど」 ファルコ「どうせ2人でいちゃいちゃハネムーンでもして      よろしくやってんだろう? たかが5日で俺達が騒ぐほどのことじゃ・・・」 いいながらファルコはコリンの鋭い視線に気づく フォックス「ファルコ、皆真面目なんだ       冗談は止してくれ」

ピーピーピーピー

突如、警報が鳴り響いた! 壁のモニターに警告メッセージが表示される フォックス「どうしたんだ?!」 キュー「機内に外部からの侵入者がホワイトピース     客用エントランスに出現!!」 カービィ「ええッ!!」 ルイージ「ど、どうなって・・・!?」 メンバー達が画面に釘付けになる コンピューターは続けた キュー「団体で機内に押し寄せてきています!!     侵入者から銃器の所持を確認!!     機内の観客を次々捕らえている模様!!」 サムス「映像を送って!」 サムスが大声で言った モニターに客用エントランスの状況が映し出された! 皆「!!」 〜ホワイトピース・客用エントランス〜 「続けッ!!続けッ!!  第3陣! 奥へと続けッ!!」 謎の軍団「ウオオオオオ!!」 キノピオ「ひいいいいいっ」 現場は既に大混乱に陥っていた!! 突如大量のワニの軍団が攻めてきたのだ・・・!! ワニたちはその場にいた観客を手当たり次第に鎖につなぐ 鎖につながれた観客は即座に屋外へひっぱりだされていった!! キノピオ「な・・・なんだお前達ッ!!」 ワニ「何だコラ!?チビめがッ!」 二本足のワニはキノピオを蹴り上げる!! 他の観客達は叫びまわって混乱するだけであった キュー「侵入者発見! これより先の扉をロックします!!」 通路への扉は電子ロックにより閉ざされた ワニ「っく・・・先への扉を封じられたぞ・・・    誰か大砲を持って来い!!扉をぶっ放せ!!」 一匹のワニが叫ぶ 「いや・・・その必要はない・・・」 ワニ「!・・・」 そのワニの肩にドンと、でかい手が乗っかった そして、そいつはつぶやいた 「コンピューター、扉を開けてくれ」 キュー「ピピ・・・     かしこまりました ロックを解除します」 「さあ、いけおまえ達!・・・ぐふふふ」 大量のワニが再び一斉に駆け走り、通路を進んでいく・・・!!! 〜ホワイトピース・2階通路〜 メンバー達は騒動の現場、1階へと急いでいた マリオ「はあ・・・なんだろ、このデジャヴ・・・     前の事件の始まりも・・・こんな感じだったよな・・・!」 走りながらマリオはそうこぼした フォックス「そうだったな」 ファルコン「久々準備運動に持ってこいだ!       思いっきり行こうぜ!!」 サムス「・・・・・・・・」 カービィ「あ!あのワニたちだ!!」 通路の途中、メンバー達とワニの軍団が鉢合わせした!! 両軍とも立ち止まり、互いににらみあう 5M先には、ワニ軍団が大勢構えていた ファルコン「おまえ達だなッ!!」 フォックス「そこまでだッ!!       今すぐ全員外に出ろ!!」 フォックスがブラスターをワニに突き出し、叫んだ! ワニ「出たなスマッシュブラザーズ・・・ッ!!    撃てるもんなら撃ってみやがれ、こいつが死ぬぜ・・ッ!!」 ピーチ「キノピオッ!」 ピーチが叫ぶ ワニのすぐ横に、鎖で身動きを封じられたキノピオが捕らわれていた そのキノピオのアタマにワニが銃を突きつけている フォックス「ハハ・・・」 フォックスは静かに笑った ッシュン フォックス「聞こえないなら、       お前の耳の穴の糞をブッ飛ばしてもいいが?」 ワニ「ッ!!?」 一瞬の間にフォックスはワニの眼前に迫り、 頭にブラスターを突きつけていた!! 『フォックスイリュージョン』 瞬間移動である ワニ「・・・・ウ・・・・・グ・・・・」 ブラスターを突きつけられ、ワニは混乱しだした フォックス「手に持った銃を床に落とせ       さもなければお前を撃つ」 ブラスターをワニの頭に強く押し付ける 後方のメンバー達もそれぞれ武器を構え、 ワニ軍団に厳しい視線を向けていた ワニ「・・・・・・・・・・・」 ッガチャン ワニは銃を床に落とし、鎖を放した フォックスはワニの後ろに構える大群に目を向ける フォックス「お前達、目的はなんだ?」 大量に構える緑色の細いワニは焦った表情をしている フォックス「俺達を倒したいのなら、ここでまとめて俺が相手してやるぞ」 ファルコン「独り占めかよフォックス!」 後ろからファルコンの声が聞こえてきた 「いやぁ、すまないなぁあ〜  スマッシュブラザーズ諸君ん〜〜〜〜!」 フォックス「?」 とっさに緑のワニたちが壁に身を寄せ、 通路の奥から現れる、別種類のワニに一人ずつ敬礼しだした 「もちろん〜、ぼく達にもちゃ〜んと目的があるわけですよ  でなければこんなことしませんからね〜・・・ヘッヘヘッヘ」 鼻から通ったような声を発しながら、 皮膚の青い、ワニがフォックスの前まで歩み寄ってくる・・・! そのワニは、壁際のワニやフォックスに銃を突きつけられている緑色のワニと違い、 上半身を凄まじい筋肉の鎧がつつむ、明らかにレベルの違いを感じさせるワニだった 「ぼくはクレムリン軍団第1陣特攻班班長・グランバ様さ!  いごおしりおきを〜 グフフ」 マリオ「(クレムリン・・・軍団・・・?      どっかで聞いた覚えが・・・・・・?)」 そのグランバというワニは2M以上の巨体 フォックスはそいつを見上げる形でにらみつける グランバ「これを見ろよおスマッシュブラザーズ・・・!」 グランバは、小さな丸いプレートをメンバーに見せ付けた フォックス「ッ!」 ピカチュウ「!」 メンバー皆の視線がその銀色のプレートに集められる フォックス「何でお前がそんなものを持っている・・・?!」 フォックスは尋ねた あの銀色のプレートには、表面にスマッシュブラザーズのシンボルマークである、 円を十字に斬った図柄がメイクされており、そのプレートを皆一人一個ずつ身につけている 手のひらに十分収まるほど小さなそのプレートに、 メンバーの情報を記録するメモリーチップが内臓され、 コンピューターはそのデータを読み取ることでキャラクターを認識している そして同時に、スマッシュブラザーズの証でもある貴重なアイテムでもあるのだ フォックス「誰から奪ったッ・・・!?答えるんだ!」 フォックスが叫ぶ グランバは大きなキバを覗かせ、ほほえんだ

グランバ「ドンキーコング」

フォックス「!!」 マリオ「!!」 カービィ「ド・・・ドンキーの・・・!?」 グランバ「ぐふふ、ぐふふふふふ!      これがどういう意味かわかるかあ〜〜〜〜〜!!?」 グランバは更に顎を開き、はぐきを見せ付けるように笑みを浮かべる グランバ「コンピューターァア!!!      スターをあるだけ、ありったけぼくによこせッ!!!」 フォックス「ック・・・!!!」

パアアアアアアアアアアアアアアア・・・・!!!!

グランバがそう叫んだ次の瞬間!! グランバの頭上にありったけの無敵アイテム『スター』が、 いくつもいくつも、まさに雨のように降りそそがれたッ!!! グランバ「グワアアアアハハハハハハアアア〜〜〜〜〜!!!      それそれ〜おこぼれだぞお〜〜〜!!」 既に大量のスターを得たグランバは、周りの部下どもに スターを振り分けた! グランバ、そして大量のワニが無敵の輝きを放ちだす・・・!!!

グランバ「はははははふははは!!!」

ブルンッ!!!

フォックス「ッグオッ!?」 グランバの太い腕がフォックスの頭上に振り下ろされた!! 間一髪フォックスはその腕から逃れる・・・!! フォックス「皆ッ、逃げろッ!!!」 メンバー達にそう叫ぶ そうするしかないと判断したか、皆来た通路をダッシュする・・・!! グランバ「ぐっふっふふふふ      にげても無駄だよぉ〜・・・」 グランバはじめ、ワニ軍団がスマッシュブラザーズのあとを追いに走り出した タッタッタッタッタッタ・・・ 「はあ、はあ、はあ・・・」 メンバー達は皆あわてて通路を走っていた カービィ「な、なんであのワニ、スターを出せるの・・・?」 フォックス「あいつが持ってたのはドンキーのプレートだ・・・       だからキューは、あのワニをドンキーだと認識してる・・・!       ドンキーの頼みだと判断して、スターを出現させやがったんだ・・・」 ピチュー「じゃあぼく達もスターを出して戦えば・・・!」 ファルコン「おお、そうだよな!       キュー、俺達にもスターをッ!!」 ファルコンが叫ぶ だがスターは1つも出現しない キュー「アイテムの使用制限がされています     現在アイテムの使用はドンキー以外、不可です」 カービィ「そんな! どして!?」 マリオ「アイテムスイッチをいじられたんだろうな・・・         直接管理室にいってアイテムスイッチを操作しなくちゃ・・・」 サムス「・・・・・・・・・・そこまで先回りして・・・・?」 サムスがボソッと呟いた ポポ「と、とにかく・・・アイテムスイッチを直さなきゃ・・・!」 ピーチ「そのアイテムスイッチは、どこで直せるの・・・?」 「1階 」 皆「!!」 メンバー達の足が止まった マリオ「管理室は今走って来た通路の先、1階の奥の部屋さ・・・・・・」 ファルコ「・・・ハハ、マジかよ つかえねー設計してやがる」 ヨッシー「つ・・・つまり・・・      どのみち、あのワニたちを倒さなきゃいけない・・・・・・      そういうことですよね・・・・・・?」 ドドドドドドド・・・ 通路の奥からけたたましい足音が響いてくる サムス「敵は無尽蔵のスターを持つワニ軍団・・・     倒せるかしら・・・私達」 マリオ「やるしかない・・・ッ!!」       マリオが両手に炎を宿す メンバー達もその場に構え、ワニ軍団を待ち構えた 凄まじい勢いを弱らせずに、 巨大なワニがスマッシュブラザーズめがけ突進してくる!! グランバ「見つけたぞお!!スマッシュブラザーズううッ!!!      さよならああっはっはっはっははははははあ〜〜〜〜!!!!」

ブオオオオ

無敵の輝きを放つ腕が、メンバー達に突き出された・・・!!
番外編 第1話 騒動 あとがき 今回のお話は、本編『闇の世界と人形』の約1ヶ月後の話となってます 一応本編の続きというストーリなので基本的なキャラ設定、事柄は本編を継いでます ただし、この番外編では本編とはテーマを少し変えようと思ってます 前回のテーマは仲間・兄弟でしたが、今回はそれとはベクトルをずらして物語を組み立てるつもりです なので、本編では仲間を想うチカラでパペットマスターやDr.マリオに打ち勝ちましたが、 今回は実力が敵に及んでなければ、敵に敗れる・・・ということもあるかもしれません! さらに、この番外編では、あらかじめ書いておきますが、マスターハンド、クレイジーハンドは 完全に『蚊帳の外』です 本編では少し彼らはメンバーを救いすぎた分、メンバーの活躍が薄れました なので番外編では文字通り手出し無用! 完全にスマブラメンバーだけのチカラで立ち向かってもらおうと考えています 最後に、本編ラストの挑戦者の登場は番外編では無視します(汗